崖東夜話 第四夜は終了しました。ご来場ありがとうございました。
このページは第四夜の記録です。
東京文化資源会議社寺会堂プロジェクトは、都心北部の宗教及び精神文化諸施設を繋ぎ、この地域の文化資源が織り成すスピリチュアル・ランドスケープを浮上させようと考え、約8年前に始まりました。その取り組みの柱のひとつである共同イベント「崖東夜話」は、これまで「音の響き」「祈りとやすらぎ」「食と礼」をテーマに集まりを重ね、今年が4年目となります。
今回は、これまで「音」「祈り」「食」といった私たちの身体に近いところに向けてきた関心を、むしろそれらを取り巻く「聖なる空間」に広げ、各施設の建築・空間設計に焦点をあてた議論を展開していきたいと考えます。そこでは当然ながら、建築の内部空間だけではなく、「聖なる空間」に至る扉や敷居、門、階段、参道等の境界のランドスケープ・アーキテクチュアを論じていきます。
開催期間:2023年10月~2024年1月(全6回)
主 催:アッサラームファンデーション、寛永寺、神田明神、東京文化資源会議、ニコライ堂、湯島聖堂、湯島天満宮
崖東夜話第四夜プログラム
第1部:シンポジウム「聖なる空間のデザイン思想:建築から地域のスピリチュアル・ランドスケープへ」
定員:60名
日時:2023年10月6日(金)午後7時~9時
場所:御茶ノ水ソラシティカンファランスセンター2階 テラスルーム
パネリスト
- 対中秀行 ニコライ堂主任司祭
- 鳥居繁 神田明神権禰宜
- 藤井恵介 東京大学名誉教授(建築史)
- 布野修司 日本大学客員教授(建築・都市研究)
- 宮部亮侑 寛永寺執事
- ターリク・ファタヤーニ アッサラームファンデーション・ディレクター
- 渡辺直 湯島天満宮権禰宜
- 吉見俊哉 國學院大学教授(社会学)・東京文化資源会議会長:司会
他に湯島聖堂から1名参加の予定
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第2部:講演と施設見学
- 湯島天満宮
普段の一般的な参拝では入ることのできない本殿や参集殿をご案内いたします。- 2023年10月11日(水)午後5時半~7時半
- 定員:30名
- 場所:参集殿
- 担当:押見匡純(湯島天満宮権宮司)、渡辺直(湯島天満宮権禰宜)
- 神田明神
社殿と境内の案内の後、講師による講義を交流館で予定- 2023年10月23日(月)午後5時半~7時半
- 定員:30名
- 場所:EDOCCO文化交流館4階 令和の間
- 講師:宇野求(東京理科大学嘱託教授) 鳥居繁(神田明神権禰宜)
- アッサラームファンデーション
建材などにもこだわった新しく建設中の施設(礼拝所、バザール、ハラルのフードコート、カリグラフィー場、イスラームミュージアムなどを含む)についてお話しいたします。- 2023年11月5日(日)午後4時半~7時
- 定員:20名
- 場所:アッサラームファンデーション(台東区台東4-6-7) マスジド4階
- 講師:アッサラームファンデーション代表 モハメド ナズィール
同ディレクター ターリク ファタヤーニ - ※カリグラフィー実演と軽食、ヘナのハンドペイント体験が付きます
- 寛永寺
解説を交えながら寛永寺から上野公園を、常時は非公開の場所(当日のサプライズ)なども含め回ります(根本中堂〜時の鐘〜五條天神社〜西郷隆盛像 他)。- 2023年11月15日(水)午後3時半~5時半
- 定員:20名
- 集合場所:寛永寺根本中堂前(午後3時20分までにご集合ください)
- 講師:寛永寺執事 宮部亮侑
- ※ 解説を交えながら上野公園内をめぐるため途中参加はできません。
※ 解散場所はJR上野駅付近を予定しています。
- 湯島聖堂
演題:「古くて新しい病気、糖尿病」- 2024年1月8日(月・祝)午後2時~3時半
- 定員:20名
- 場所:斯文会館講堂
- 講師:田嶼尚子(大手町プレイス内科院長・東京慈恵会医科大学名誉教授)
- ※ 恒例行事「湯島聖堂 文化講演会」との合同開催です
※ 湯島聖堂の企画では、施設見学については文化講演会の前後にご自由に散策ください
※ 大成殿:午前10時〜午後4時まで開放
構 内:午前9時半〜午後4時まで散策自由
各施設20〜30名となります。
ニコライ堂については改めて見学会を設定しますが、今回の応募の対象外となります。
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参加申込
第1部共同イベントと第2部4施設のイベント合わせて6回分を、各回分と通しの2種類に分け、Peatixを通じて申し込みいただけます。東京文化資源会議会員は割引価格となります(会員へお知らせした割引コードが必要です)。
<一般参加者>
1回券 各2,000円
6回通し券 5,000円
<東京文化資源会議会員>
1回券 各1,000円
6回通し券 2,000円
購入はPeatixからどうぞ。通し券は第一部購入サイトからご購入ください。
第一部および通し券
https://gaitoyawa-4-1.peatix.com/view
第二部
湯島天満宮 https://gaitoyawa-4-2.peatix.com/view
アッサラームファンデーション https://gaitoyawa-4-3.peatix.com/view
寛永寺 https://gaitoyawa-4-4.peatix.com/view
湯島聖堂 https://gaitoyawa-4-5.peatix.com/view
神田明神 https://gaitoyawa-4-6.peatix.com/view
崖東夜話(がいとうやわ)とは
聞いたことがないけれど、と思われた方が大半ではないかと思います。それもそのはずで、第1回イベントのためにつくられた造語です。このイベントに参加する多くの学術・宗教施設が、本郷台地その他東京の東の台地にあり、崖の下には昔は海が広がっていました。崖の東で、そして夜静かに、普段忙しくて忘れていることを語り合おう、というのが「崖東夜話」と名付けた理由です。
この企画を考えた湯島神田上野社寺会堂研究会は、東京文化資源会議のプロジェクトとして、「崖東」周辺の学術・宗教施設関係者が集まって5年前に立ち上げた、有志による緩やかな組織です。その目的は、これら諸施設がこれまで果たしてきた社会的役割の評価と現在の問題点(ハード・ソフトの両面)を整理し、今後の日本における社会理念・社会倫理形成において果たすべき役割を様々な角度から考えようというものでした。
最初はお互いにどのような歴史と考え方を持っているかを理解しあうところから始まり、パンフレットや報告書の作成、シンポジウムの開催、より深く学ぶための塾の設置などを通じて理解が深まり、初の共同イベントとして取り組んだのが、この崖東夜話なのです。
その開催の社会的目的は三つあります。
① 湯島神田上野地域に存在する、東京を代表する学術・宗教施設の歴史的・文化的・社会的意義を再発見して、これからの我が国における豊かな精神文化醸成の重要性について考えていただくきっかけにする。
② 5年間にわたる湯島神田上野社寺会堂研究会の成果として、施設間の相互理解・連携・協力が進んできたことを社会的にアピールする。
③ 昼間の喧騒を忘れて夜間開催することで、ゆっくり、じっくり、ものを観たり、学んだり、考えたりする(観・学・想)新しいナイトライフ・生活スタイルを社会に提案する。
今回のような異なる宗派・学術団体を横断して共同のイベントを行うことは、本邦初あるいは世界初の試みかもしれません。このイベントを通じて、異なる思想倫理宗教を率直に理解し合い、新しい精神性や宗教性のこれからの在り方を考えるきっかけとなることを願っています。
東京文化資源会議とは
2015年に産官学民の有志で立ち上げた団体。東京、特に江戸時代から現代までの文化資源を多様かつ豊富に持っている都心東部地域を対象に、文化資源の発掘・保全・活用の推進・普及を目的とした様々なプロジェクトを展開しています。今回の湯島神田上野社寺会堂研究会もそのひとつです。また、近年は活動対象地域も、東京全体に広げつつあります。